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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Samuel Barber: Adagio for Strings, op.11
New York Philharmonic Orchestra / Thomas Shippers
(Rec. 2 February 1965, Manhattan Center, New York City)
◈Samuel Barber: Summer Music, op.31
The Philadelphia Woodwind Quintet
{Robert Cole (Fl), John de Lancie (Ob),
Anthony Gigliotti (Cl), Sol Schoenbach (Fg), Mason Jones (Hr)}
(Rec. 2 February 1965, Manhattan Center, New York City)
◈Samuel Barber: Four Excursions, op.20
André Previn (Pf)
(Rec. 29 November 1960, Hollywood, California)
◈Samuel Barber: Dover Beach for Voice and String Quartet, op.3
Dietrich Fischer-Dieskau (Br)
Julliard String Quartet
{Robert Mann (1st Vn), Earl Carlyss (2nd Vn),
Samuel Rhodes (Vla), Claus Adam (Vc)}
(Rec. 8 April 1967, Columbia 30th Street Studio, New York City)
◈Samuel Barber: "Vanessa" - Intermezzo from Act 2, op.32
Columbia Symphony Orchestra / Thomas Shippers
(Rec. 14 March 1960, Manhattan Center, New York City)
◈Samuel Barber: Toccata Festiva, op.36
Edward Power Biggs (Org)
The Philadelphia Orchestra / Eugene Ormandy
(Rec. 7 October 1962, Academy of Music, Philadelphia)



アメリカ人作曲家のサミュエル・バーバー(Samuel Barber, 1910-1981)の主要作品をCD一枚分に収録しています。
収録作品は、以下の通り。
▨ 弦楽のためのアダージョ
▨ 夏の音楽
▨ 4つのピクニック
▨ ドーヴァー・ビーチ
▨ 歌劇《ヴァネッサ》から第二幕の間奏曲
▨ 祝祭的トッカータ
弦楽のためのアダージョは、1929年ごろにつくった弦楽四重奏曲の第2楽章を、アルトゥーロ・トスカニーニの勧めで1944年に弦楽合奏曲に焼き直した作品。その切々と訴えかけるようなメロディゆえに、バーバーの代表作として、世界的に演奏されています。
本CDでの演奏は、トーマス・シッパーズ(Thomas Shippers, 1930-1977)の指揮するニューヨーク・フィルハーモニックです。シッパーズはバーバーの親友であり、彼の作品の初演もいくつか手掛けています。本演奏では、アンサンブルを徹底的に練り上げて、情感の豊かな音楽を奏でています。

夏の音楽は、デトロイト室内楽協会からの依頼を受けて1956年に書き上げた作品。元々は六重奏曲として構想されましたが、親友でホルニストのジョン・バロウズらから助言を受けて、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットとホルンのための五重奏曲として完成されました。
本CDでは、フィラデルフィア木管五重奏団の演奏が収録されています。メンバーは、フィラデルフィア管弦楽団の首席奏者たちで、それぞれにソリストとしても実力の高かった人たちでした。オーケストラで何度も顔を合わせている顔なじみだけあって、キーボード奏者が一人でキーボードを操っているかのような自在感と、それぞれが思い思いに吹いているような即興性が共存しています。

即興性の高い音楽としては、アンドレ・プレヴィン(André Previn, 1929-)の弾く4曲の《ピクニック》も、ブギ・ウギのテイストが程良く入っていて楽しい作品です。ジャズ・ピアニストとしても一家言を持っていたプレヴィンならではのノリのいい演奏が楽しめます。
この作品は、バーバーの友達だった、ジーナ・ベーレントのために1942年から2年ほどの間に散発的に書き上げた曲集です。ヴラディミール・ホロヴィッツも、この曲を気に入っていたらしく、いくつかの曲はホロヴィッツの手で初演されています。

《ドーヴァー・ビーチ》(1931年作)は、弦楽四重奏の伴奏による歌曲です。歌詞はマシュー・アーノルド(Matthew Arnold, 1822-1888)というイギリスの詩人の詩を用いています。この歌詞が書かれた頃は、イギリスは産業革命で経済的には繁栄を極めていましたが、社会面では貧富の差が拡大していました。宗教的側面においても、イギリス国教会の内部で様々な論争が起きて混乱をきたしており、アーノルドは、ドーヴァー海峡を見て古の時代に思いを馳せ、自分の生きる時代の混乱を嘆いて見せたのでした。ドーヴァー海峡の波に古の時代を重ね合わせるアーノルドに、バーバーは弦楽四重奏の伴奏でもって神秘的な雰囲気をまとわせ、バリトンの深々とした声に今を嘆くアーノルドの心情を自分の心情を重ねて表現しました。
ドイツの名歌手であるディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau, 1925-)を起用した本録音は、フィッシャー=ディースカウの感じ入った歌唱が、作品の内面をしっかりと抉りだしています。また、伴奏を務めるジュリアード弦楽四重奏団の演奏も感興豊かで、しっかりとフィッシャー=ディースカウの水先案内を務めています。

《ヴァネッサ》は1957年に作曲されたオペラで、親友のジャン・カルロ・メノッティ(Gian Carlo Menotti, 1911-2007)が台本を書きました。貴婦人ヴァネッサがかつての不倫相手と出会うはずが、その息子に会ってしまうことにより、自分の姪を巻き込んで泥沼の不倫にはまってしまう悲劇を描いたものです。全部で4幕からなるオペラですが、ここでは第2幕の間奏曲が、シッパーズの指揮するコロンビア交響楽団の演奏で収録されています。シッパーズは、バーバーと同じく、メノッティとも深い関係にあったことが知られています。

《祝祭的トッカータ》は、1960年の作品。フィラデルフィアのコンサート・ホールにパイプ・オルガンが備え付けられたということで、フィラデルフィア管弦楽団がバーバーに曲を発注し、出来上がったのがこの曲でした。オルガンとオーケストラのコラボレーションのレパートリーとして、カミーユ・サン=サーンスの交響曲第3番と、フランシス・プーランクのオルガンとティンパニと弦楽合奏のための協奏曲等に次いで演奏されます。
本CDでは、エドワード・パワー・ビッグス(Edward Power Biggs, 1906-1977)のオルガン独奏と、ユージン・オーマンディ(Eugene Ormandy, 1899-1985)の指揮するフィラデルフィア管弦楽団による演奏が収録されています。
ビッグスは、イギリス出身のオルガニストで、ロンドンの王立音楽院でジョージ・ドリントン・カニングハムの薫陶を受けました。アメリカのヴァージル・フォックスのライバルとして知られたビッグスですが、バロック音楽への造詣の深さから、オルガンに限らず、チェンバロ等も演奏して、バロック音楽の素晴らしさを、世の人々に説いて回りました。一方で、こうした同時代の作曲家の作品も積極的に取り上げていました。
本演奏では、オーマンディのゴージャスな伴奏と組み合わさることで、ビッグスの名技がより華麗に際立っています。

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