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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Johannes Brahms: Symphony No.1 in C minor, op.68
◈Johannes Brahms (arr. Martin Schmeling): Ungariche Tanz No.5 in G minor
Asia Philharmonic Orchestra / Myung Whun Chung
(Rec. 30 January 1997, Seoul Arts Centre Concert Hall) Live Recording with Applause



アジア・フィルハーモニー管弦楽団は、韓国の指揮者であるチョン・ミュンフン(鄭明勳, Myung Whun Chung, 1833-1897)の呼びかけで結成された非常設のオーケストラです。アジア圏から選抜されたミュージシャンで構成され、年に一度、一堂に会して演奏会を開いています。本録音は、結成初年度の演奏記録で、この時のメンバーの三分の二は日本のオーケストラから選ばれていたとのことです。本CDに収録されているのは、ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)の交響曲第1番と、ハンガリー舞曲第5番で、ハンガリー舞曲はマルティン・シュメリング(Martin Schmeling, 1864-1943)のオーケストレーションによるものが用いられています。

ブラームスの交響曲第1番は、1876年の11月にカールスルーエの宮廷劇場でオットー・デッソフの指揮で初演された作品です。この作品を作ろうと思い立ったのが1855年のことだったので、足掛け20年の構想で作られた作品です。交響曲の名作と言えば、ブラームスの時代にはルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの9曲が偉大な作品として語り継がれており、ドイツの交響曲作家たちは、この9曲を前に委縮していたそうです。ブラームスを世に出したロベルト・シューマンも、ベートーヴェンの衣鉢を継ぐ交響曲の制作に取り掛かりましたが、成果は芳しくなく、ドイツ音楽界の期待は、堅牢な作風で知られたブラームスに寄せられることになったのでした。
このプレッシャーから、ブラームスは、交響曲のモチーフを書いては消し、また書いては他の曲に転用するといったことを繰り返し、ようやく待望の交響曲を書きあげたのでした。カールスルーエでの初演は大成功を収め、ドイツ各地で再演されて、ベートーヴェンの衣鉢を継ぐ交響曲作家としての地位を確立しました。
ハンガリー舞曲はハンガリー出身のエドゥアルド・レメーニーというヴァイオリニストと演奏旅行に出かけた際に、レメーニーからハンガリーの舞曲を教わり、その舞曲を基にして書き上げた曲集です。元々ピアノ連弾用に作曲されましたが、ブラームスは必要に応じて曲集から選んでオーケストレーションを施していました。しかし、全ての曲を編曲したわけではなく、ブラームスが編曲しなかった作品は、後世の人たちが手分けして編曲を施しています。

さて、本演奏は、非常設オーケストラの初年度の記録ということで、メモリアルな価値があります。ただし、第1楽章は、響きが練り上げられておらず、決然とした音楽のハズなのに、アインザッツが微妙に揃わないために、響きに力がこもらない憾みがあります。第2楽章も、ほのかに漂う哀感を表現するには、響きがざらついていて、今一つの出来栄えです。第3楽章あたりから、響きがこなれてきて、第4楽章あたりから、オーケストラのやる気と響きが噛み合うようになります。弦楽セクションが非力ですが、金管セクションとパーカッションの奮闘によって、情熱的な演奏のように聴こえます。次第にメンバー間の呼吸があってくるのと、音楽のクライマックスの到来とが一致するため、挙党一致で物事を成し遂げたような達成感を味わうことが出来ます。

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