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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Johann Sebastian Bach: Goldberg-Variationen BWV988
Glenn Gould (Pf)
(Rec. 22-25 April & 15, 19 & 29 May 1981, 30th Street Studio, New York City)



グレン・グールド(Glenn Gould, 1932-1982)の商業用録音における、ほぼ唯一の再録音です。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)のゴルドベルク変奏曲は、グールドがデビュー・レコーディングに選んだ曲でした。
グールドは一度録音した曲は、ライヴ・レコーディングでもない限り再録音しようとしませんでしたが、この曲はデビュー時のアプローチに満足していなかったようで、この録音で再挑戦しています。

グールドによれば、この録音について「パルスの持続」に気を配ったとのこと。ここでいうパルスの持続と言うのは、テンポ感の持続です。グールドは、かねてよりテンポの速さについて、ブラームスのピアノ協奏曲第1番の演奏でバーンスタインと喧嘩したように、独特の考え方を持っていました。テンポのギア・チェンジを極力廃することで、曲全体の統一感を高めることが出来ると、グールドは考えたのでした。ただ、デビュー・レコーディングでは、そうしたテンポの均一性に気を配っていなかったため、自分の考え方の正しさを論証するためにも、アリア主題をひたすら変奏していくこのゴルドベルク変奏曲で、自らが打ち立てた方法論を実践せざるを得なかったのです。
無論、機械的に同じテンポで演奏するのであれば、別にコンピューターでプログラミングしてピアノ演奏をさせればいいだけの話ですが、グールドは、綿密な演奏設計をしながら、敢えて生身の人間による演奏にこだわりました。
基本的に同一のテンポ、もしくはその整数倍のテンポで演奏する「パルスの持続」という足枷を自分に課しましたが、打鍵の強さを絶妙に調整し、また変奏によっては曲の終わりに大きくリタルダンドをかけて、音楽がただの音の羅列になることを牽制しています。

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