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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Giuseppe Verdi: Rigoletto
Helge Rosvænge (T: Der Herzog von Mantua)
Heinrich Schulsnus (Br: Rigoletto)
Erna Berger (S: Gilda)
Josef Greindl (Bs: Sparafucile)
Margarete Klose  (A: Maddalena)
Ilse Jacobs (S: Giovanna)
Georg Hann (Bs: Der Graf von Monterone)
Gerit Harmsen (Br: Marullo)
Erich Zimmermann (T: Borsa)
Eugen Fuchs (Bs: Der Gräfin)
Ruth Weigelt (S: Ein Page der Herzogin)
Chor der Deutschen Staatsoper Berlin
Staatskapelle Berlin / Robert Heger
(Rec. 1944)



ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Verdi, 1813-1901)はイタリアの作曲家です。
1851年にフェニーチェ座で発表された《リゴレット》は、ヴェルディの16作目のオペラです。
原作は、ヴィクトル・ユーゴーの戯曲『王は愉しむ』で、フェニーチェ座の座付き台本作家のフランチェスコ・マリア・ピアーヴェがヴェルディにこの作品を紹介し、これを気に入ったヴェルディがピアーヴェにオペラ用に台本化させ、このオペラが出来上がりました。
ただ、原作の戯曲は、イタリアでは上演禁止処分を受けており、オペラ化するにあたっては、人物を含めた設定に手を加えています。
話のあらすじは以下のとおりです。

時は16世紀、場所はマントヴァ。
マントヴァ公爵は、大の好色家。今夜も武道会を開きながら、お目当ての女性を口説きにかかります。
今夜のお目当ては、チェプラーノ公夫人。公爵はあの手この手で公爵夫人を口説いています。
チェプラーノ公は、それをみて公爵に食ってかかりますが、公爵家の道化師リゴレットに物笑いの種にされてしまいました。
公爵の廷臣たちはリゴレットの娘ジルダをリゴレットの愛人と勘違いして、あれやこれやと噂しています。
そこに、娘を公爵にもてあそばれたとモンテローネ伯爵が抗議しにやってきますが、リゴレットはモンテローネ伯爵をも笑いものにしてしまいます。
モンテローネ伯爵は、公爵とリゴレットに呪いの言葉を吐き、リゴレットは、恐れおののくのでした。
リゴレットが帰路についていると、殺し屋スパラフチーレに出会います。スパラフチーレは「美しい私の妹マッダレーナが相手を誘い出し、自分が相手を刺し殺す」と、自分の殺し屋稼業いついて説明し、リゴレットに自分を雇う気がないかと問います。リゴレットは「今は用事はない」とスパラフチーレの申し出を断りますが、スパラフチーレと自分には似たところがある…と、ふと考えるのでした。
リゴレットが家に帰ると、ジルダが出迎えます。ジルダは、なくなった自分の母のことや父親の職業のことなどを色々質問してきますが、リゴレットは「教会に行くとき以外は外出しないように」とジルダ厳命して立ち去るのでした。
リゴレットが立ち去ったのと入れ替わりに、貧乏ななりをした学生がやってきます。この貧乏学生は、実は公爵の変装です。公爵は教会でジルダを見かけてから目をつけていたのでした。公爵はジルダを口説き、ジルダは公爵の手練手管の前にあっという間に陥落してしまいました。
公爵が立ち去ったあと、ジルダは初めての恋に夢うつつになっていますが、外には公爵の廷臣たちが集まっています。廷臣たちはリゴレットに日ごろからコケにされていて、恨みがたまっていました。ジルダをリゴレットの情婦だと思い込んでいる廷臣たちは、ジルダを誘拐すればリゴレットへの復讐になると思っていたのでした。
戻ってきたリゴレットを、廷臣たちは言葉巧みに騙して目隠しをさせ、その隙にジルダを誘拐して去っていきました。
リゴレットはジルダの誘拐がモンテローネ伯爵の呪いだと、ガタガタ震えるのでした。

屋敷に戻った公爵の元に、リゴレットの娘が誘拐されたという知らせが届き、公爵もジルダの身を案じます。しかし、廷臣たちが女の子を誘拐して寝室に運んだと報告を入れるので、公爵は、寝室で待っているのはジルダだと確信し、喜び勇んで寝室に向かうのでした。
そこに慌てふためいたリゴレットが登場し、廷臣たちの話から、ジルダが公爵の餌食になっていることを確信します。
リゴレットは公爵に娘の変換を懇願し、ジルダはリゴレットと再開しますが、ジルダの目にはもう公爵しか見えていませんでした。
リゴレットは公爵の殺害を決意します。

リゴレットはスパラフチーレに公爵の殺害を依頼します。
スパラフチーレは酒場で妹のマッダレーナに公爵を篭絡させようとし、それを見たジルダは嘆き悲しみます。
リゴレットはジルダに、この町から離れてヴェローナに行くよう命じました。
殺害計画は順調に進むかと思われましたが、マッダレーナは逆に公爵のとりこになり、スパラフチーレに公爵の殺害を取りやめるよう嘆願するようになります。スパラフチーレは妹の願いを聞き入れ、夜中の鐘がなるまでに酒場に入ってきた人間を公爵の身代わりにすることで手を打ちます。
ジルダはヴェローナに行くはずでしたが、やはり公爵のことが忘れられず、ついつい酒場に入っていってしまい、スパラフチーレに刺されてしまいました。
スパラフチーレは、ジルダを袋詰めにし、川の側で待っているリゴレットにその死体袋をを渡しました。
公爵の死体だと思っているリゴレットは、その死体袋を川に流そうとしますが、丁度遠くから酔っ払った公爵の鼻歌が聞こえてきます。
驚いたリゴレットが袋を開けると、そこには瀕死のジルダが入っていました。
ジルダは息絶え絶えにリゴレットにヴェローナに行かなかったことを詫び、公爵の身代わりに死ねることを喜びながら息絶えました。
リゴレットはジルダの死体に取りすがり、「これがモンテローネ伯爵の呪いか!」と叫ぶのでした。
本録音のキャステイングは以下のとおりです。
ヘルゲ・ロスヴェンゲ (マントヴァの公爵)
ハインリヒ・シュルスヌス (リゴレット)
エルナ・ベルガー (ジルダ)
ヨーゼフ・グラインドル (スパラフチーレ)
マルガレーテ・クローゼ (マッダレーナ)
イルゼ・ヤコブス (ジョヴァンナ - ジルダの友達)
ゲオルク・ハン (モンテローネ伯爵)
ゲリット・ハルムセン (マルッロ - 公爵の廷臣)
エーリヒ・ツィンマーマン (ボルサ - 公爵の廷臣)
オイゲン・フックス (チェプラーノ伯爵)
マルガリー・ブース (チェプラーノ伯爵夫人)
ルート・ヴァイゲルト (公爵の小姓)
合唱はベルリン国立歌劇場合唱団、オーケストラはロベルト・ヘーガー(Robert Heger ,1886-1978)指揮するベルリン・シュターツカペレが担当しています。
公爵、リゴレット、ジルダ、スパラフチーレ、マッダレーナといった重要な役にはスウェーデン出身のヴァーグナー歌手として知られたロスヴェンゲ(Helge Rosvænge, 1897-1972)、ドイツ往年の名歌手シュルスヌス(Heinrich Schulsnus, 1888-1952)、ドイツ戦前から戦後にかけてのコロラトゥーラ歌手の代表格だったベルガー(Erna Berger, 1900-1990)、当時ベルリンやウィーンで売り出し中だったグラインドル(Josef Greindl, 1912-1993)、ドイツのアルト歌手であるクローゼ(Margarete Klose, 1902-1968)など、1940年代のドイツで考えられる最高のメンバーが揃えられています。また、オーストリア生まれの名バイ・プレイヤーであるハン(Georg Hann, 1897-1950)がモンテローネ伯爵役で貫禄ある存在感を示しているのも聴きものの一つです。
ヴェルディの歌劇の原語はイタリア語ですが、当時のヨーロッパ、特にドイツでは原語による上演は習慣化されておらず、専らドイツ語の翻訳で歌っていました。1940年代の本キャストによるリゴレットの録音は、無論ドイツ語での歌唱になっております。
そのためか、発音がかなりいかめしい感じになっていますが、歌手として円熟期にあったシュルスヌスの風格は、リゴレットをせむし男というより、プライドが高く猜疑心の強い男として描いており、道化師という仮面の裏を彫り深く表現しています。なお、シュルスヌスは、ゲルハルト・ヒュッシュと並ぶドイツ・リートの大家でしたが、その大らかで気品あふれる歌唱でヴェルディのオペラも得意として歌い、このリゴレット役はシュルスヌスの十八番でした。
公爵を歌うロスヴェンゲの歌唱は、女たらしというより、男惚れのする精悍な青年のよう。ベルガーの歌うジルダは可憐そのもので、それだけに終幕での悲劇が涙を誘います。

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