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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.30 in E major, op.109
◈Ludwig van Beethoven: Piano Sonata No.31 in A flat major, op.110

Valery Afanassiev (Pf)
(Rec.19 December 1990, Large Hall of Moscow Conservatoire)



ヴァレリー・アファナシエフ(Valery Afanassiev, 1947-)は、ロシア出身のピアニストです。
彼は、作家・詩人でもあり、本CDでは、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827)の最晩年のソナタ2曲(op.109 & op.110)と一緒に、自作の詩の朗読も入っています。

第30番のソナタは、第1楽章で面白い試みを行っています。
ソナタ形式というのは、二つ以上の主題を相克させて作りますが、片方の主題をリズミックに、またもう片方の主題を優雅に・・・といった風に、特徴づけをして、曲想にメリハリをつけます。この第30番のソナタでは、主題の労作で特徴をつけるのではなく、テンポの設定で特徴を出しています。
アファナシエフの演奏は、第1楽章では優美な演奏で聴き手を魅了していますが、第2楽章は、かなり荒い演奏になっています。第3楽章は、じっくりと時間をかけて仕上げ、緊張感のある演奏を展開し、第2楽章の荒さを挽回しています。ひょっとすると、第2楽章は、アファナシエフなりの演奏設計だったのかもしれません。

第31番のソナタは、愛をささやくような第1楽章、ちょっと不気味なスケルツォの第2楽章と、緩徐楽章とフィナーレを兼ねた第3楽章からなります。第3楽章がこの曲の目玉で、苦悩から歓喜へと次第に傾いていく曲想は、かの交響曲第9番のエコーのようでもあります。
また、ベートーヴェンは対位法に作曲語法の源泉を見出し、第3楽章では彫りの深いフーガを織り交ぜてスケールの大きなフィナーレを形作っています。アファナシエフは、このフーガを重厚な音色で明晰に描き出し、曲想に見合ったドラマ性を十分に表出しています。

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