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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Giovanni Batista Pergolesi: Concerto for Mandolin and String Orchestra in B flat major
◈Carlo Cecere: Concerto for Mandolin and String Orchestra in A major
◈Giuseppe Giuliano: Concerto for Mandlin and String Orchestra in B flat major
Giuseppe Anedda (Mand)
I Solisti Veneti / Claudio Scimone
(Rec. 1977)



マンドリンは、リュート属の古楽器マンドーラを小型化することによって17世紀ごろに派生した楽器です。
貴族の歌の伴奏に用いられたことから、由緒正しい楽器として、室内楽や協奏曲などが作られた、18世紀の花形楽器です。かのルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンも、マンドリンを使った曲を書いています。
ただ、19世紀になって、音量の面でコンサート・ホールでの演奏に適さないと思われてしまい、ラファエル・カラーチェらの尽力によってマンドリン・オーケストラが提唱されるまで、古臭い楽器として片隅に追いやられてしまいました。

本CDは、まだマンドリンがちやほやされていた時期に作られたマンドリン協奏曲を3曲集めたものです。
ジョヴァンニ・バティスタ・ペルゴレージ(Giovanni Batista Pergolesi, 1710-1736)、カルロ・チェチェーレ(Carlo Cecere, 18 century)、ジュゼッペ・ジュリアーノ(Giuseppe Giuliano, 18 century)の三人の作品が収録されているわけですが、ペルゴレージの作品については、生前から彼の名前を騙って出版された作品が多く、この作品も本当にペルゴレージの作品かどうか、真贋の判定がつきかねているところです。
チェチェーレやジュリアーノに至っては、18世紀のナポリで活躍していたということがわずかにわかっているだけの作曲家です。
なにはともあれ、マンドリンの協奏曲自体、さほど数が多いわけではないので、出自がはっきりしない作品でも、マンドリン奏者のレパートリーにされてしまいます。

このCDでマンドリンを弾くのは、ジュゼッペ・アネッダ(Giuseppe Anedda, 1912-1997)です。アネッダは、イタリアのマンドリン奏者で、ドリーナ・フラティやウーゴ・オルランディといった多くの門人を育て上げ、20世紀のマンドリン業界を牽引した人です。
本CDでは、イタリアの音楽学者で指揮者のクラウディオ・シモーネ(Claudio Scimone, 1934-)が率いるイ・ソリスティ・ヴェネティをバックに、大御所の貫禄を見せています。
ただ、アネッダの演奏は、これらの曲の紹介をするという点では過不足がないものの、彼らの弟子のような技のキレはなく、所々指のもつれそうになるところがあり、正直危なっかしい演奏だといえます。
ペルゴレージの作とされるマンドリン協奏曲など、今のところこの録音しかないため、アネッダの録音は未だマンドリン協奏曲の重要アイテムとなっていますが、そろそろ新しい録音が出てきてほしいところです。

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