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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Silvestre Revueltas: Sensemayá
◈Inocente Carreño: Margariteña
◈Antonio Estévez: Mediodia en el Llano
◈Arturo Márquez: Danzón No.2
◈Aldemaro Romero: Fuga con Pajarillo from Suite for Strings No.1
◈Alberto Ginastera: Dances from "Estancia", op.8
◈Evencio Castellanos: Santa Cruz de Pacairigua
◈Leonard Bernstein: 'Mambo' from "West Side Story"
Simón Bolívar Youth Orchestra of Venezuela / Gustavo Dudamel
(Rec. 19 January 2008, Centro de Acción Social por la Música, Sala Simón Bolívar, Caracas) Live Recording with Applause



グスターボ・ドゥダメル(Gustavo Dudamel, 1981-)指揮するシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オヴ・ベネズエラの、ラテン・アメリカの管弦楽曲集。
南米ではおなじみの作品らしく、メキシコ人指揮者のエンリケ・バティスなんかが良く取り上げていた作品も含まれているのですが、ドゥダメルの指揮するこのオーケストラの演奏は、まさにジャケット写真そのままの躍動感で聴き手を興奮の渦に叩き込みます。
演目は、
▨ シルベストレ・レブエルタス:センセマヤ
▨ イノセンテ・カレーニョ:マルゲリテーニャ
▨ アントニオ・エステベス:平原の昼間
▨ アルトゥーロ・マルケス:ダンソン 第2番
▨ アルデマーロ・ロメロ:弦楽合奏のための組曲第1番(管弦楽版)から〈フーガ・コン・パハリージョ〉
▨ アルベルト・ヒナステラ:《エスタンシア》からの舞曲集
▨ エヴェンシオ・カステジャーノス:パカイリグアの聖十字架
▨ レナード・バーンスタイン:《ウェスト・サイド・ストーリー》から〈マンボ〉

レブエルタス(Silvestre Revueltas, 1899-1940)はメキシコの作曲家。メキシコの国立音楽院でヴァイオリンと作曲を学んだあと、アメリカでレオン・ザメティーニにヴァイオリンを学び、作曲をフェリックス・ボロウスキに学んでいます。《センセマヤ》は、蛇殺しの儀式を活写した音楽で、メキシコ独自の音楽を模索したレブエルタスの代表作です。
カレーニョ(Inocente Carreño, 1919-)は、ヴェネズエラの作曲家。1932年にカラカスのホセ・アンヘル・ラマ音楽院に入ってピアノやクラリネット、トランペットなどを学び、1940年にはビセンテ・エミリオ・ソホについて作曲を学びました。この《マルゲリテーニャ》は、作曲者の生まれたマルゲリータ島をモチーフにした作品です。
エステベス(Antonio Estévez, 1916-1988)もヴェネズエラの作曲家で、カレーニョと同じくソホに学んでいます。《平原の真昼》は、1948年に組曲の一曲として作曲しましたが、結局管弦楽曲として独立させました。クロード・ドビュッシーの《牧神の午後のための前奏曲》などの影響の感じられる、比較的まったりとした作品です。
マルケス(Arturo Márquez, 1950-)はメキシコの作曲家。彼のダンソン第2番は、1994年の作です。メキシコの第二国歌をあしらった作品で、非常に緩やかで抒情的な音楽に仕上がっています。
ロメロ(Aldemaro Romero, 1928-2007)は、ヴェネズエラの作曲家で、生前は指揮者兼ピアニストとして旺盛な活躍をした人だったそうです。カラカス・フィルハーモニー管弦楽団やカラカス青少年合唱団などを設立し、ヴェネズエラのクラシック音楽の近代化に大きな貢献をしました。フーガ・コン・パハリージョは、彼の弦楽合奏用の組曲の中の一曲とのことですが、ここでがロメロ本人によるオーケストラ版で演奏されており、精密な対位法とラテン的なノリが見事に融合した、聴きごたえのある作品に仕上がっています。
ヒナステラ(Alberto Ginastera, 1916-1983)は、アルゼンチン出身の作曲家。バレエ音楽《エスタンシア》は、1941年に作曲された作品で、1952年になってようやく、ブエノス・アイレスのコロン劇場で初演されました。この初演までにやきもきしていたヒナステラは、作品がお蔵入りになることを恐れ、1943年に、バレエ音楽の4つの場面を抜き出して組曲を作っています。組曲を作ったその年のうちにコロン劇場で初演された組曲は、ヒナステラの名刺代わりになるほどの評判を呼んだそうです。この組曲は、〈農園で働く人々〉(Los Trabajadores Agricolas)、〈小麦の踊り〉(Danza del Trigo)、〈大牧場の牛追い人〉(Los Peones de Hacienda)、〈終幕の踊り〉(Danza Final)の4曲からなり、特に終幕の踊りは、「マランボ」(Malambo)という名前が付けられています。
カステジャーノス(Evencio Castellanos, 1915-1984)はヴェネズエラの作曲家で、エステベスやカレーニョと同じく、ソホの門下生です。カラカスの音楽学校で指揮と作曲を教え、コレギウム・ムジクム・デ・カラカスを創設するなどの貢献をしました。1954年に作った交響詩《パカイリグアの聖十字架》は、ヴェネズエラの国家音楽賞を授与された作品で、作曲家としてのカステジャーノスの名声を決定づけた作品でした。
最後に、アメリカ人作曲家のバーンスタイン(Leonard Bernstein, 1918-1990)のミュージカル《ウェスト・サイド・ストーリー》から〈マンボ〉が演奏されています。バーンスタインは指揮者としても南米の音楽を積極的に取り上げ、世界的な認知度を高めた作曲家で、自らも、この〈マンボ〉のように、南米の音楽に感化された音楽を書き残しています。

本録音は、全編ライヴ録音。高等学校の吹奏楽団のポップス・コンサートみたいなノリですが、アンサンブルの崩れは全くありません。勝手なことをし放題のようでいて、音楽の暴走を感じさせないのは、指揮者としてのドゥダメルの統率力のなせる技でしょう。
どの曲も、自分たちの文化圏の音楽という自信と余裕があり、ネイティヴならではの熱狂があります。
ただ、ほぼ全編がボルテージの高い演奏なので、繰り返し聴くにはつらいものがあります。

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