1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈Sergei Rachmaninoff: Isle of the Dead, op.29
◈Sergei Rachmaninoff: Vocalise, op.34-14
The Philadelphia Orchestra / Sergei Rachmaninoff
(Rec. 20 April 1929, Academy of Music, Philadelphia)
◈Sergei Rachmaninoff: Symphony No.3 in A minor, op.44The Philadelphia Orchestra / Sergei Rachmaninoff
(Rec. 12 November 1939, Academy of Music, Philadelphia)
ロシア出身の作曲家であるセルゲイ・ラフマニノフ(Sergei Rachmaninoff, 1873-1943)は、生前ピアニストとしてよく知られていましたが、ロシアにいた頃はモスクワ帝室歌劇場の指揮者として活躍していたこともあり、並ならぬバトン・テクニックを持っていたことが知られています。
ただ、アメリカに移ってからは、親友のヨーゼフ・ホフマンからオーケストラに深入りするのを咎められ、折りを見て欧米のオーケストラに客演指揮に出かける程度に活動を制限していました。
そんなラフマニノフは、指揮者としての録音活動にも消極的で、フィラデルフィア管弦楽団を起用してここに収められた3曲の自作自演が、指揮者としてのラフマニノフの録音の全てだといわれています。
交響詩《死の島》は、暗闇の中にぼんやり浮かぶ巨大な島から、棺を乗せた小船がゆらゆらと現れるさまを描いたアルノルト・ベックリンの絵画から着想を得た作品です。
1929年という電気録音最初期の録音にもかかわらず、絶望と恐怖がひたひたと迫ってくるような切迫感を、このオーケストラから引き出すコントロールの確かさには舌を巻きます。
ヴォカリーズはラフマニノフのお気に入りの音楽で、ソプラノの母音歌唱による原曲のみならず、様々な楽器に演奏させ、オーケストレーションまで施して演奏を奨励していました。
ラフマニノフは、ネットリとした歌い口を強調せず、淡々と演奏させる中で、この曲のロマンティックな情緒を滲み出すようにしています。
交響曲第3番は1936年に完成した作品で、ラフマニノフの自信作です。
スケルツォを省いたシリアスな三楽章後世ですが、纏綿たるメロディは後退し、リズミカルに音楽を運ぶような展開になっています。ラフマニノフの指揮は堂々としていて、フィラデルフィア管弦楽団を見事に牽引しています。
ただ、アメリカに移ってからは、親友のヨーゼフ・ホフマンからオーケストラに深入りするのを咎められ、折りを見て欧米のオーケストラに客演指揮に出かける程度に活動を制限していました。
そんなラフマニノフは、指揮者としての録音活動にも消極的で、フィラデルフィア管弦楽団を起用してここに収められた3曲の自作自演が、指揮者としてのラフマニノフの録音の全てだといわれています。
交響詩《死の島》は、暗闇の中にぼんやり浮かぶ巨大な島から、棺を乗せた小船がゆらゆらと現れるさまを描いたアルノルト・ベックリンの絵画から着想を得た作品です。
1929年という電気録音最初期の録音にもかかわらず、絶望と恐怖がひたひたと迫ってくるような切迫感を、このオーケストラから引き出すコントロールの確かさには舌を巻きます。
ヴォカリーズはラフマニノフのお気に入りの音楽で、ソプラノの母音歌唱による原曲のみならず、様々な楽器に演奏させ、オーケストレーションまで施して演奏を奨励していました。
ラフマニノフは、ネットリとした歌い口を強調せず、淡々と演奏させる中で、この曲のロマンティックな情緒を滲み出すようにしています。
交響曲第3番は1936年に完成した作品で、ラフマニノフの自信作です。
スケルツォを省いたシリアスな三楽章後世ですが、纏綿たるメロディは後退し、リズミカルに音楽を運ぶような展開になっています。ラフマニノフの指揮は堂々としていて、フィラデルフィア管弦楽団を見事に牽引しています。
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