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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈César Franck: Organ Chorales No.1 in E major
Albert Schweitzer (Org)
(Rec. 1951 Dorfkirrche, Gunsbach, Alsace)
◈César Franck: Organ Chorales No.2 in B minor
Albert Schweitzer (Org)
(Rec. 1952 Dorfkirrche, Gunsbach, Alsace)
◈César Franck: Organ Chorales No.3 in A minor
Albert Schweitzer (Org)
(Rec. 1951 Dorfkirrche, Gunsbach, Alsace)
◈Felix Mendelssohn-Bartholdy: Organ Sonata No.6
Albert Schweitzer (Org)
(Rec. 1951 Dorfkirrche, Gunsbach, Alsace)



アルベルト・シュヴァイツァー(Albert Schweitzer, 1875-1965)は、ドイツ帝国領のアルザスで生まれた医者です。アフリカはガボンのランバレネで医療j行為に従事し、ノーベル平和賞も受賞しています。
医療・伝道活動に従事していたシュヴァイツァーですが、しばしばヨーロッパに戻り、オルガン演奏をして医療活動の資金調達をしていたことで知られています。
オルガニストとしてのシュヴァイツァーは、オイゲン・ミュンヒ(シャルル・ミュンシュの叔父)やシャルル=マリー・ヴィドールらに師事し、パリのヨハン・ゼバスティアン・バッハ協会の御用達のオルガニストになったほどの腕前を持っていました。シュヴァイツァーは、音楽学者としても活動し、J.S.バッハの研究家としても名を馳せていました。誇張の多いロマンティックな演奏スタイルから、歴史的根拠に基づいた演奏方法でJ.S.バッハらの作品を演奏することを奨励したのは、歴史楽器による演奏アプローチの嚆矢と見なされています。
しかし、シュヴァイツァーはJ.S.バッハの作品のみをレパートリーにしていたわけではなかったことを、本CDは知らしめてくれます。

本CDでは、ベルギーの作曲家であるセザール・フランク(César Franck, 1822-1890)のオルガン用のコラール3曲と、フェリックス・メンデルスゾーン(Felix Menderssohn, 1809-1847)のオルガン・ソナタ第6番を収録しています。
フランクは、1890年に、弟子の家に出かける途中に馬車と接触して脇腹を痛め、その怪我の予後が悪くて死んでしまいましたが、そうした劣悪な状況の中で最後の力を振り絞って書いたのが、ここで演奏されている3曲のコラールです。不倫関係を持っていたオーギュスタ・オルメスに献呈するつもりで書いた作品らしいのですが、清貧な生活を旨としていたフランクならではの、素朴で美しい音楽に仕上がっています。
メンデルスゾーンのオルガン・ソナタ第6番は、1845年に発表されたオルガン・ソナタ集の最後を飾る作品です。メンデルスゾーンは、J.S.バッハを敬愛しており、対位法の大家として知られていたじーもんジーモン・ゼヒターから対位法を学んでJ.S.バッハの対位法をものにした作曲家でした。しかし、メンデルスゾーンは、堅牢なだけの作品をつくろうとは考えておらず、J.S.バッハの堅牢さと親しみやすさを兼ね揃えた作品を作るべく、苦吟していました。この第6番のオルガン・ソナタでも、第1楽章を《天にいます我らの父よ》(Vater unser im Himmelreich)というコラールに基づく変奏曲として作り上げ、第2楽章で、第1楽章で使った主題を元にフーガを作り、敬虔な祈りを感じさせる音楽に仕上げていますが、第2楽章までに築き上げたクライマックスを沈静化するかのような第3楽章のフィナーレにより、堅牢さだけではない、祈りの表情を刻みつけています。

シュヴァイツァーは、生命への畏敬の念を常に持ち続けた人であり、そうした真摯さは、特にフランクの3つのコラールに染み渡っています。
メンデルスゾーンの第6番のオルガン・ソナタでは、少々シュヴァイツァーの演奏に、リズム処理の怪しさがありますが、第2楽章のフーガでは、そつのない演奏に仕上げています。

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