1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
◈ | Louis Moreau Gottschalk: Le banjo, Fantaisie grotesque, op.15 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Bamboula, Danse de negres, op.2 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Le bananier, Chanson negre, op.5 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: La savane, Ballade creole, op.3 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Tremolo, Grande etude de concert, op.58 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: La jota aragonesa, Caprice espagnol, op.14 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Manchega, Etude de concert, op.38 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Souvenirs d'Andalousie, Caprice de concert sur la cana, op.22 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Souvenir de Porto Rico, Marche des Gibaros, op.31 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: L'etincelle, La scintilla, op.20 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: La gallina, op.53 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Suis-moi!, Caprice, op.45 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Pasquinade, Caprice, op.59 |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: Tournament galop |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: The dying poet, Meditation |
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◈ | Louis Moreau Gottschalk: The union, Paraphrase de concert on the national airs, op.48 |
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Cecile Ricad (Pf.)
(Rec. 1-4 October 2001, Auditorium de la Banque de Luxembourg)
ルイ・モロー・ゴットシャルク(Louis Moreau Gottschalk, 1829-1869)はアメリカのニューオリンズで生まれた作曲家です。彼の家は裕福な商家で、母親はクレオールでしたが、父親はイギリスはロンドン生まれの商人でした。彼の家名である「ゴットシャルク」は、ガチョークとかゴッチョークと呼ばれることもあります。しかし、彼の父親の血筋がドイツ人の血を引いているらしく、日本ではそのことを踏まえて「ゴットシャルク」と呼ぶのが一般的なようです。
幼少期からピアノに触れる機会のあったゴットシャルクは、メキメキとピアノの腕前を上達させて神童と言われました。しかし、当時のアメリカではゴットシャルクの腕前に見合うだけの専門教育機関がなく、13歳の時にパリに行き、パリ音楽院の入学を希望しました。しかし、パリ音楽院では彼の国籍を盾に試験もせずに入学を拒否し、ゴットシャルクはほぼ独学でピアノの技術を磨きました。ただし、彼がコンサートを開くと、彼の奏でる音楽がパリでは聴くことの出来ない斬新なものだったため、エクトル・ベルリオーズやフレデリック・ショパンらの注目を集め、パリのサロンの寵児になりました。
1853年にヨーロッパでの成功者としてアメリカに戻ったゴットシャルクは、アメリカ国内はもとよりキューバや南米にも足を延ばし、1964年にはエイブラハム・リンカーン大統領の御前演奏をして名声の絶頂を謳歌しました。
しかし、1865年にはオークランドの神学校の女学生との不純交遊をスキャンダルとしてすっぱ抜かれたことでアメリカ本国にいられなくなり、南米での演奏活動に専心することになりましたが、リオ・デ・ジャネイロで演奏中に宿痾の虫垂炎を悪化させて倒れ、そのまま治療の甲斐なく亡くなっています。
作曲家としてのゴットシャルクは、交響曲やオペラも手掛けていたようですが、楽譜の出版を行わず、その楽譜の管理も杜撰だったことから散逸してしまい、自分の演奏会用のピアノ小品で名を残すことになりました。このCDでセシル・リカド(Cecile Licad, 1961-)が披露している小品は、その代表的なものです。
その演目は以下の通りです。
バンジョー Op.15
バンブーラ Op.2
バナナの木 Op.5
サバンナ Op.3
トレモロ Op.58
ホタ・アラゴネーサ Op.14
マンチャの調べ Op.38
アンダルシアの思い出 Op.22
プエルト・リコの思い出 Op.31
火花 Op.20
ガリーナ Op.53
私といっしょに Op.45
風刺 Op.59
トーナメント・ギャロップ
死せる詩人
ユニオン-国民歌による演奏会パラフレーズ Op.48
リカドはフィリピンのピアニストです。カーティス音楽院でミエチスワフ・ホルショフスキやルドルフ・ゼルキンらの薫陶を受けた彼女は、1981年のレーヴェントリット国際コンクールで金メダルを獲得して国際的な音楽活動を展開するようになりました。
このCDでは一部ライヴ録音されたものを使用しているとのことですが、拍手や聴衆のノイズもなく、どのトラックも音質的な違いは特にないようです。
曲の構造自体は、左手のシンプルな伴奏に乗って右手が華麗に舞うという、いわゆる旋律主体のホモフォニー音楽です。しかし、曲が進むにしたがって左手のリズムが複雑になったり、和音を弾丸のようにぶつけてきたりと、難易度が上がっていくので、単純な楽曲構造ながら、飽きの来ない演奏効果があります。
ゴットシャルクは結構同音連打を好んで用いるので、敏捷性がないと失速してしまいますが、リカドは飛びぬけたリズム感で鮮やかに弾いており、腕前の不足を感じさせません。《バンジョー》や《トレモロ》といった作品では、リカドの強靭なタッチを堪能することが出来ます。
ただ、《サバンナ》などの叙情を盛り込んだ作品でも、技術的明晰さにウェイトを置いているので、作品の要求する香気が伝わってこないもどかしさがあります。
ゴットシャルクの作品を十把一絡げに攻略するのではなく、一曲一曲の特徴を掘り下げて演奏すれば、より彫りの深い表現が実現し、より味わい深いアルバムができたことでしょう。
幼少期からピアノに触れる機会のあったゴットシャルクは、メキメキとピアノの腕前を上達させて神童と言われました。しかし、当時のアメリカではゴットシャルクの腕前に見合うだけの専門教育機関がなく、13歳の時にパリに行き、パリ音楽院の入学を希望しました。しかし、パリ音楽院では彼の国籍を盾に試験もせずに入学を拒否し、ゴットシャルクはほぼ独学でピアノの技術を磨きました。ただし、彼がコンサートを開くと、彼の奏でる音楽がパリでは聴くことの出来ない斬新なものだったため、エクトル・ベルリオーズやフレデリック・ショパンらの注目を集め、パリのサロンの寵児になりました。
1853年にヨーロッパでの成功者としてアメリカに戻ったゴットシャルクは、アメリカ国内はもとよりキューバや南米にも足を延ばし、1964年にはエイブラハム・リンカーン大統領の御前演奏をして名声の絶頂を謳歌しました。
しかし、1865年にはオークランドの神学校の女学生との不純交遊をスキャンダルとしてすっぱ抜かれたことでアメリカ本国にいられなくなり、南米での演奏活動に専心することになりましたが、リオ・デ・ジャネイロで演奏中に宿痾の虫垂炎を悪化させて倒れ、そのまま治療の甲斐なく亡くなっています。
作曲家としてのゴットシャルクは、交響曲やオペラも手掛けていたようですが、楽譜の出版を行わず、その楽譜の管理も杜撰だったことから散逸してしまい、自分の演奏会用のピアノ小品で名を残すことになりました。このCDでセシル・リカド(Cecile Licad, 1961-)が披露している小品は、その代表的なものです。
その演目は以下の通りです。
バンジョー Op.15
バンブーラ Op.2
バナナの木 Op.5
サバンナ Op.3
トレモロ Op.58
ホタ・アラゴネーサ Op.14
マンチャの調べ Op.38
アンダルシアの思い出 Op.22
プエルト・リコの思い出 Op.31
火花 Op.20
ガリーナ Op.53
私といっしょに Op.45
風刺 Op.59
トーナメント・ギャロップ
死せる詩人
ユニオン-国民歌による演奏会パラフレーズ Op.48
リカドはフィリピンのピアニストです。カーティス音楽院でミエチスワフ・ホルショフスキやルドルフ・ゼルキンらの薫陶を受けた彼女は、1981年のレーヴェントリット国際コンクールで金メダルを獲得して国際的な音楽活動を展開するようになりました。
このCDでは一部ライヴ録音されたものを使用しているとのことですが、拍手や聴衆のノイズもなく、どのトラックも音質的な違いは特にないようです。
曲の構造自体は、左手のシンプルな伴奏に乗って右手が華麗に舞うという、いわゆる旋律主体のホモフォニー音楽です。しかし、曲が進むにしたがって左手のリズムが複雑になったり、和音を弾丸のようにぶつけてきたりと、難易度が上がっていくので、単純な楽曲構造ながら、飽きの来ない演奏効果があります。
ゴットシャルクは結構同音連打を好んで用いるので、敏捷性がないと失速してしまいますが、リカドは飛びぬけたリズム感で鮮やかに弾いており、腕前の不足を感じさせません。《バンジョー》や《トレモロ》といった作品では、リカドの強靭なタッチを堪能することが出来ます。
ただ、《サバンナ》などの叙情を盛り込んだ作品でも、技術的明晰さにウェイトを置いているので、作品の要求する香気が伝わってこないもどかしさがあります。
ゴットシャルクの作品を十把一絡げに攻略するのではなく、一曲一曲の特徴を掘り下げて演奏すれば、より彫りの深い表現が実現し、より味わい深いアルバムができたことでしょう。
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