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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Édouard Lalo: Symphonie espagnole in D minor, op.21
Alexei Gorokhov (Vn)
State Symphony Orchestra of the USSR / Kyrill Kondrashin
(Rec. 24 December 1952)
◈Camille Saint-Saëns: Violin Concerto No.3, in B minor, op.61
Igor Bezrodny (Vn)
State Symphony Orchestra of the USSR / Kyrill Kondrashin
(Rec. 29 December 1949)



本CDは、エドゥアール・ラロ(Édouard Lalo, 1823-1892)の《スペイン交響曲》(1874年作)と、カミーユ・サン=サーンス(Camille Saint-Saëns, 1835-1921)のヴァイオリン協奏曲第3番(1880年作)をカップリングしています。ラロとサン=サーンスは、どちらもフランスの作曲家というだけでなく、1871年に国民音楽協会が設立された時のメンバーでした。また、どっちの作品も、独奏パートがパブロ・デ・サラサーテへの充て書きだという点で共通しています。
本CDに収録されている演奏は、ラロの作品がアレクセイ・ゴロホフ(Alexei Gorokhov, 1927-1999)の独奏、サン=サーンスの作品がイーゴリ・ベズロドニー(Igor Bezrodny, 1930-1997)の独奏です。両曲ともキリル・コンドラシン(Kyrill Kondrashin, 1914-1981)がソヴィエト国立交響楽団(現:ロシア国立交響楽団)を振って伴奏しています。
ゴロホフはモスクワ出身のヴァイオリニストで、音楽学者としての学位も持っていた才人。モスクワ音楽院に学び、レオ・ザイトリンとアブラム・ヤンポリスキーに師事していました。1950年にライプツィヒで開かれたヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際音楽コンクールではミハイル・ワイマンと同着の2位になりましたが、翌年のエリザベート王妃国際音楽コンクールでは第5位という結果に終わっています。その後は世界各国に演奏旅行に出かけたものの、1957年にはキエフ音楽院の教授に就任し、亡くなるまで後進の指導を続けました。J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン作品やニコロ・パガニーニのカプリース集などを得意とし、メロディア・レーベルにも少なからぬ量の録音を行っていますが、先輩格のレオニード・コーガンの評価の陰に隠れてしまい、音源の復刻が立ち遅れています。なお本CDでは、名前を”Alexander Gorokhov”と誤表記されています。
ベズロドニーはヤンポリスキー門下ということで、ゴロホフの後輩に当たります。1947年のプラハ青少年音楽祭コンクールと1949年にはプラハのヤン・クベリーク国際ヴァイオリン・コンクールで優勝して名を上げ、ゴロホフらも参加したヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際音楽コンクールで優勝し、ソ連政府からスターリン賞を贈られています。1962年に母校のモスクワ音楽院のヴァイオリン科教授になってからは、後進の指導の傍ら指揮法も習得して多彩な活動を展開していました。
伴奏指揮のコンドラシンはボリス・ハイキン門下の指揮者です。1960年からモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督として盛名を馳せました。本録音時は、ボリショイ劇場の常任指揮者を務めていた頃にあたり、ソヴィエト国立交響楽団に客演を重ねて次代の首席指揮者の座を狙っていました。

本CDの演奏について、ラロの作品の第1楽章冒頭の保存状態は芳しくありませんが、鑑賞に大きな支障はありません。ゴロホフの独奏は、第1楽章と第5楽章こそ力技で押し切った感があるものの、技術的な破綻はなく、聴きどころの多い演奏に仕上がっています。第2楽章では音色の硬軟の使い分けが上手く嵌り、色気を作りだすことに成功しています。「間奏曲」と題された第3楽章は、初演者のサラサーテがラロに許可を取って割愛して以降、割愛が主流でしたが、ここでは割愛せずに演奏しています。ただ、ハバネラ風のリズムの取り方にぎこちなさが残ります。
コンドラシンの指揮するソヴィエト国立交響楽団の伴奏は、響きこそもっさりしているものの、要所要所でメリハリが効いているので、音楽の流れは損なわれていません。この響きの垢抜けなさが大きな武器となっているのは第4楽章で、男たちの挽歌のような渋い味わいが加わり、美しさとは別の真に迫る音楽になっています。ゴロホフの独奏も、オーケストラに釣られて哀愁を帯び、非常に印象的な演奏になっています。
サン=サーンスの作品におけるベズロドニーの独奏は、ゴロホフよりも直情的で腕力勝負の演奏になっています。技術面での盤石さと猪突猛進の勢いで両端楽章を征服しており、実演であれば拍手喝采の演奏効果があります。問題は第2楽章で、まったりとした楽想を持てあまし、「憩い」を演出しようとして却って力が入り、その偽装ばかりが耳につく演奏になってしまいました。コンドラシンの指揮するソヴィエト国立交響楽団の伴奏も、両端楽章ではベズロドニーの推進力についていく感じで、響きの粗さを帳消しにしていますが、第2楽章ではその粗さが悪い方向に作用し、とっちらかった印象に終始しています。

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