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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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Leonard Bernstein: Symphony No.1 "Jeremiah"
Jard van Nes (S)
Het Gelders Orkest / Elyakum Shapirra
(Rec. 19-31 May 1989, Musis Sacrum, Arnhem)
Leonard Bernstein: Symphony No.2 "The Age of Anxiety"
Christina Ortis (Pf)
Het Gelders Orkest / Elyakum Shapirra
(Rec. 28-30 November 1988, Musis Sacrum, Arnhem)









レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein, 1918-1990)はマサチューセッツ州ローレンス生まれの作曲家で、20世紀アメリカの売れっ子指揮者でもありました。作曲家としてのバーンスタインは、ウォルター・ピストンの門下で、ブロードウェイ・ミュージカルの作曲家として成功を収めていました。
交響曲は3曲残していて、ここでは第1番《エレミヤ》と第2番《不安の時代》が演奏されています。

交響曲第1番《エレミヤ》は1942年―指揮者としてデビューする一年前―の作品です。古代ユダヤの預言者エレミヤの生涯を「予言」、「冒涜」、「哀歌」という標題のついた三つの楽章で表現しています。「哀歌」ではメゾ・ソプラノの独唱を登場させ、ヘブライ語の「エレミヤの哀歌」に依る歌詞を歌い上げる楽章にしています。また、全楽章の動機をヘブライ聖書の詠唱の節から採っており、ユダヤ人としてのバーンスタインの出自を強く意識した作品に仕上げられています。
この交響曲は、ニューイングランド音楽院主宰の作曲コンクールに応募して落選したものの、1944年1月28日にピッツバーグのシリア・モスクで作曲者の指揮するピッツバーグ交響楽団とジェニー・トゥーレルの独唱により初演されて成功を収めました。作品は作曲者の父親に献呈されています。

交響曲第2番は、ウィスタン・ヒュー・オーデンの詩『不安の時代』にインスパイアされて生まれた作品で、1947年から翌年にかけて完成しました。曲は6つの楽章からなり、それぞれ〈プロローグ〉、〈七つの時代〉、〈七つの段階〉、〈挽歌〉、〈仮面舞踏会〉、〈エピローグ〉というタイトルがつけられています。また、〈七つの段階〉までを第一部、〈挽歌〉からを第二部とし、それぞれの楽章は切れ目なく演奏されるようになっています。さらに、交響曲と言いながら、ピアノ独奏が縦横無尽に活躍します。バーンスタインはピアニストとしての腕前も持っていたので、1949年4月8日にセルゲイ・クーセヴィツキーの指揮するボストン交響楽団との初演では、バーンスタイン本人がピアノ独奏を担当しました。

本CDで演奏するのは、イスラエルはテル・アヴィヴ出身の指揮者であるエリアクム・シャピラ(Elyakum Shapirra, 1926-)の指揮するヘルダー管弦楽団(Het Gerders Orkest)です。シャピラは元々アコーディオン奏者でしたが、1948年にバーンスタインの勧奨で渡米し、バーンスタインとセルゲイ・クーセヴィツキーの薫陶を受け、ジュリアード音楽院のジャン・モレルのクラスに学んで指揮者として活動するようになりました。1960年にニューヨーク・フィルハーモニックでバーンスタインのアシスタントとして指揮活動を開始し、サンフランシスコ交響楽団の副指揮者になったりボストン交響楽団の指揮者陣に加わったりしながらキャリアを重ね、1969年から1974年までスウェーデンのマルメ交響楽団の首席指揮者を歴任していました。
ヘルダー管弦楽団は1950年にオランダのアーネムで結成されたオーケストラです。アーネム(アンヘルム)がヘルダーランド州にあることで、オランダ国内ではヘルダー管弦楽団として活動していますが、海外公演に行く時などはアーネム・フィルハーモニー管弦楽団(Arnhem Philharmonic Orchestra)という名義を使います。
《エレミヤ》でメゾ・ソプラノ独唱を務めるのは、オランダのスウォローケースペル出身のヤルド・ファン・ネス(Jard van Nes, 1948-)です。ハーグ音楽院に学び、在学中の1975年から演奏活動をしている彼女は、ルチアーノ・ベリオを含む20世紀音楽を得意とする歌手ですが、オペラやオラトリオもこなし、ここでもヘブライ語の歌詞を難なくこなし、堂々たる歌唱を聴かせます。
《不安の時代》でピアノ独奏を担当するのはクリスティーナ・オルティス(Cristina Ortiz, 1950-)はブラジルのサルヴァドール・ダ・バイーア出身のピアノ奏者です。パリでマグダ・タリアフェロに学び、1969年のヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで優勝しています。その後、ルドルフ・ゼルキンの下で研鑽を積み、1973年からイギリスを本拠に演奏活動を展開しています。

演奏は、バーンスタイン自身の演奏と同方向の賑やかさがあり、バーンスタインの弟子としてのシャピラの矜持を強く感じます。ネスの独唱が加わった〈哀歌〉では、こってりとした弦楽セクションの表情付けがネスの巧みな歌唱に説得力を加え、厚みのある音楽に仕上がっています。
ただし、全体的にはバーンスタイン本人のものと比べると、場面の一つ一つに対する熱の込めようが薄く、作品に内包する人間臭いドラマを十二分に描き出せていないもどかしさがあります。
例えば《エレミア》の〈冒涜〉の章では、怒りを叩きつけて来るような凄みが薄く、軽妙な部分とのコントラストが生きていません。
《不安の時代》はオルティスのピアノが八面六臂の活躍をし、ジャズのごった煮のようなバーンスタインの書法に慣れていないオーケストラをリードしています。オーケストラはオーケストラとして、シャピラのタクトの下で豪放なサウンドで肉薄していますが、オルティスほどの雄弁さはありません。むしろ、ピアノが鈍重なオーケストラを出し抜く様が聴きものと言えるでしょう。オーケストラとピアノの相克としてのシリアスな側面は薄められていますが、この曲を面白く聴かせるという点では、この曲の紹介の役目を十分に果たした演奏と言えるでしょうか。


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