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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Otakar Ostrčil: Symphony in A minor, op.7
Prague Symphony Orchestra / Jiří Bělohlávek
(Rec. 18 & 19 February 1980, the Smetana Hall of the Municipal House, Prague)
◈Otakar Ostrčil: Synfonietta, op.20
Prague Symphony Orchestra / Jiří Bělohlávek
(Rec. 16 & 18 November 1983, the Smetana Hall of the Municipal House, Prague)



オタカル・オストルチル(Otakar Ostrčil, 1879-1935)は、チェコの作曲家ですが、往年の名指揮者として記憶されている方もいるかもしれません。
ズデニェク・フィビフから個人的に作曲を習い、グスタフ・マーラーに憧れるなど、19世紀後半のロマン主義の空気を一杯吸い込んだオストルチルでしたが、イーゴリ・ストラヴィンスキーやダリウス・ミヨー、アルバン・ベルクといった、当時の最先端の作曲家の作品をチェコの人々に紹介し、チェコ音楽界にモダニムズの気風を送り込んだ人として、チェコの音楽史で重要な役割を果たしています。
ここに収録されている交響曲は1904年の作品、シンフォニエッタは1921年の作品ということで、青年期と壮年期のオストルチルの音楽観が如実に現れています。
交響曲のほうは、巧みなオーケストレーションを駆使しながら親しみやすいメロディを紡ぎ出し、ベドルジヒ・スメタナやアントニーン・ドヴォルジャークといったチェコの国民楽派の影響下にあることを示してくれます。
一方、シンフォニエッタではドヴォルジャークあたりの音楽世界から距離を置き、より複雑な音楽語法を試みようとしているようです。第4楽章などで懐かしそうなメロディが刻印されているのはご愛嬌として、調性と無調の狭間でウロウロしているようなその音楽は、かのフェルッチョ・ブゾーニの音楽を彷彿とさせます。

チェコの指揮者であるイルジー・ビエロフラーヴェク(Jiří Bělohlávek, 1946-)の演奏は、指揮の大先達の作曲した作品を丁寧に実音化しています。メロディアスな交響曲のほうでは、ガッチリと堅実にオーケストラを操っていますが、捉えどころのないシンフォニエッタのほうが、ビエロフラーヴェクにはやりがいを感じていたのかもしれません。プラハ交響楽団の演奏も、交響曲よりもシンフォニエッタの方が気力が充実しているように感じられました。

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