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1928年の日本ハナゲ學会第3分科會において瓢箪屋蓑吉氏が発表した「傳説の白ハナゲと黑ハナゲの脱色化の判別に關する文化論的一考察 ―ルウブル美術館をくまなく回ろうとして挫折したフレデリツク勅使河原氏の手記を中心に―」を再読したり、検証したりするBLOGではないことは確かなことです。ええ!確かなことですとも!
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◈Pietro Mascagni: Cavalleria Rusticana
Beminiano Gigli (T: Turiddu)
Lina Bruna Rasa (S: Santuzza)
Giulietta Simionato (A: Mamma Lucia)
Gino Bechi (Br: Alfio)
Maria Marcucci (Ms: Lola)
Chorus of Teatro alla Scala di Milano
Orchestra of Teatro alla Scala di Milano / Pietro Mascagni
(Rec. 14-20 April 1940, Milan Conservatory)
◈Gioachino Rossini: Il Barbiere di Siviflia - Overture
◈Giuseppe Verdi: I Vespri Siciliani - Overture
◈Pietro Mascagni: L'Amico Fritz - Overture
◈Pietro Mascagni: I Ranyzau - Overture
◈Pietro Mascagni: Guglielmo Ratcliff - Intermezzo
◈Pietro Mascagni: Iris - Inno al sole
◈Pietro Mascagni: Iris - Dance
◈Pietro Mascagni: Le Maschere - Overture
Orchestra of the Berlin State Opera House / Pietro Mascagni
(Rec. Unknown)



ピエトロ・マスカーニ(Pietro Mascagni, 1863-1945)は、イタリアの作曲家です。
本CDは、彼の出世作にして代表作である、《カヴァレリア・ルスティカーナ》(1890年作)の自作自演です。
マスカーニは、ミラノ音楽院で《ラ・ジョコンダ》で知られるアルミカーレ・ポンキエッリに作曲を師事していましたが、勉学の途中で旅回りの歌劇団の指揮者となり、ミラノ音楽院を飛び出してしまいました。
その後マスカーニは、チェルニョーラというイタリアの小さな町の音楽教師として生計を立てていましたが、ソンツォーニョ社の一幕オペラの懸賞に応募して優勝し、一気にオペラ作曲家としての名声を手にしてしまいました。
このときの懸賞応募作品が、《カヴァレリア・ルスティカーナ》だったわけです。

本作品は、イタリアのヴェリズモ主義の作家ジョヴァンニ・ヴェルガの短編小説を原作とし、マスカーニが典拠としたのは、このヴェルガの作品を元にした舞台演劇でした。オペラ化にあたって、マスカーニは原作者の元を訪れ、このオペラで収益があれば、分け前をあげるという契約を交わしました。
しかし、いざオペラが懸賞で一等賞を取り、上演してみると、これが熱狂的な成功を収めてしまったのでした。
もちろん、ヴェルガはマスカーニ及びソンツォーニョ社に作品上演の分け前を要求し、これが裁判にまで発展する騒ぎになってしまいました。
なにはともあれ、ソンツォーニョ社がヴェルガの要求した14万リラ余りのお金をすべて払うことで決着しましたが、この作品は、それだけのお金を払ってもジャンジャン設けさせてくれるドル箱のような作品だったことが伺えます。

作品のあらすじは大まかに以下のとおり。
イタリアはシチリアにある、とある村。
兵役から戻ってきた「ルチアの酒場」の息子のトゥリッドゥは、村娘サントゥッツァと婚約しました。
しかし、トゥリッドゥには兵役に出る前、付き合っていた女がいました。
その女がローラです。ローラは、トゥリッドゥが兵役に出た後、馬車屋のアルフィオと結婚していました。
トゥリッドゥは、サントゥッツァと婚約はしたものの、人妻となったローラのことが忘れられず、不倫を重ねます。
サントゥッツァはトゥリッドゥに邪険に扱われるようになります。トゥリッドゥはサントゥッツァを足蹴にして、ローラと教会へ入っていきました。
サントゥッツァは、積み重なる怒りと悲しみが爆発し、アルフィオにトゥリッドゥとローラの仲を暴露してしまいました。
アルフィオはサントゥッツァの話をきいて逆上し、トゥリッドゥに決闘を申し込む意志を固めました。

教会の礼拝が終わり、村人たちはルチアの酒場に押しかけます。
トゥリッドゥがローラや村人たちと楽しくお酒を飲んでいると、アルフィオがやってきます。
アルフィオはトゥリッドゥの薦める酒を断り、トゥリッドゥに決闘を申し込みました。
死を覚悟したトゥリッドゥは、カウンターにいる母親のルチアに酔っ払ったふりをしながら「サントゥッツァや、後のことはよろしく頼む」と言い残し、酒場を出て行きました。
その後しばらくして、外で「トゥリッドゥが殺された!」という叫び声が聞こえ、舞台は騒然としたまま幕を下ろします。
マスカーニは、指揮者としても活躍し、この作品をたびたび演奏していましたが、1930年ごろに、このオペラの理想的なサントゥッツァ役に出会います。
そのサントゥッツァ役が、イタリア人ソプラノ歌手のリナ・ブルーナ・ラーザ(Lina Bruna Rasa, 1907-1984)でした。
1927年にアルトゥーロ・トスカニーニに起用されてデビューした彼女は、マスカーニに大いに気に入られ、ミラノ・スカラ座の若手のプリマ・ドンナとして盛名を馳せました。
しかし、1935年に彼女の母が亡くなってから精神状態が不安定になり、1937年には舞台上演中にオーケストラ・ピットに身を投げる事件を起こします。
1940年には精神分裂病(今で言う統合失調症)と診断され、1942年には精神病院に入院して歌手としての活動を終えてしまいましたが、この演奏は、まさにオペラ歌手としてのブルーナ・ラーザのキャリアの終末期に録音されたものとなります。

この録音は、このオペラの初演50周年を記念して録音されたもので、マスカーニ贔屓のブルーナ・ラーザのほか、トゥリッドゥ役にベニート・ムッソリーニお気に入りのテノール歌手のベニャミーノ・ジーリ(Beminiano Gigli, 1890-1957)、アルフィオ役にヴェルディのオペラのスペシャリストとして名を馳せたバリトン歌手のジーノ・ベッキ(Gino Bechi, 1913-1993)、ルチア役に後にマリア・カラスとの共演で名を馳せるジュリエッタ・シミオナート(Giulietta Simionato, 1910-)が務めています。残念ながら、ローラ役のマリア・マルクッチ(Maria Marcucci)に関しては、情報がありません。

ジーリのカンタービレは、血の気の多い青年というよりは、物腰の柔らかなプレイボーイといった風情。
しかし、終盤のアリア〈お母さん、あの酒は強いね〉では、これから死に向かおうとする人間の動揺と絶望がよく表出されていて、千両役者振りを発揮しています。
これに絡むブルーナ・ラーザは、暗いトーンで、思いつめたかのような緊張感ある歌唱で、ジーリににじり寄っていますが、かの名アリア〈お母さんも知るとおり〉では、やや集中力が途切れ気味です。
ただ、彼女の暗いトーンの声は、このオペラの悲劇的な味の下地になっており、この歌劇の演奏の重要な要になっています。
ベッキのアルフィオは、まさにガタイのいい男のような声で、ヴェルディの過激のスペシャリストとしての風格と威厳を駆使しています。
登場時の陽気なおじさんの感じから、サントゥッツァの告白を聞いた後では、声のオーラが違います。

余白として、マスカーニの指揮によるジョアキーノ・ロッシーニ、ジュゼッペ・ヴェルディの作品や自作のオーケストラ録音集を収めていますが、本編でのオペラ録音同様、軽く流したような感じの演奏に仕上がっています。
作曲家の自演というありがたみは、さほど感じられませんでした。

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